花に関するコラムです

No.306 「2025年6月11日のコラム」

雨に濡れた花や樹が美しい季節となりました。元気にお過ごしでしたか。6月のコラムです。

雨が似合う花、といえば「紫陽花」をいちばんに思いつく方が多いでしょう。今回は「紫陽花」のなかでも、咲き始めのグリーンから満開時の純白、咲き終わりの色褪せた花色までもが美しい「アナベル」の話をしましょう。

「アナベル」は、アジサイ科アジサイ属の落葉低木。北アメリカが原産地です。「アメリカノリノキ」の園芸種で、別名「アメリカアジサイ」。こんもりとした手毬状の「装飾花(そうしょくか)」で、鉢植え地植えはもちろん、花束にしてもアレンジに使用しても、爽やかな印象です。花屋さんでもこの季節、大活躍の花材です。

日本の原産種が改良された一般的な「紫陽花」と、北アメリカ原産の「アナベル」には、大きな違いがあります。前者は「旧枝咲き」といって前年の枝に花芽をつけますが、「アナベル」は「新枝咲き」といって、その年に伸びてきた枝に花芽をつけます。

また、一般的な「紫陽花」は土壌の酸度によって花色が青やピンクに変化しますが、「アナベル」は酸度にかかわらずどこに植えても白い花を咲かせます。近年はピンクの「アナベル」が開発されていますが、こちらも花色は酸度に影響されないそうです。

「アナベル」は「ドライ・イン・ウォーター法」というドライフラワーの製法に向いています。少量の水を入れた容器に挿して、水が少しずつ蒸発していくとともに、花もゆっくり乾燥が進み、その変化も楽しむことができます。ぜひ試してみてください。

花言葉は、ひたむきな愛・辛抱強い愛情。

あちこちの公園で見ごろを迎えています。雨の日は、ひときわ美しい「アナベル」を、長靴はいて観に行きましょう。

 

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